退職本舗では、この度退職ユニオンを発足する事になりました。
これにより、退職代行サービスの幅が広がり、今までは対応できなかった様々な会社との「交渉」をおこなう事ができるようになりました。
退職ユニオンと聞いてもピンとこない方も多いのではないでしょうか。
退職代行サービスという言葉も耳慣れないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
会社を辞めたいのになかなか辞められない、辞めさせてもらえない、という悩める人の間で話題になり、最近ではテレビなどのメディアでも取り上げられる事が多くなってきた「退職代行サービス」と、この度発足する事となった「退職ユニオン」について、解説していきます。
退職代行サービスとは
退職代行サービスとは、会社に「退職したい」という事を伝える使者となり、依頼者に代わって会社に退職の意向を告げるサービスです。
勤めている会社がブラックで退職させてくれない、上司に退職の意向を伝えるのが怖い、今すぐに会社を辞めてもう行きたくない、といった悩みを抱えた方が依頼します。
依頼を受けた代行サービス業者は、依頼者に代わって会社に依頼者が退職したいという事を伝え、その後の退職に必要な手続きの窓口となり、スムーズに退職するサポートをおこないます。
これが退職代行サービスです。
一般の退職代行サービスでは「交渉」ができない!
退職するにあたり、たまっている有給休暇を消化したい、未払いの残業代を支払ってもらいたい、退職金はどうなるんだろう、など、様々な要望や疑問を抱えている方もいらっしゃいます。
一般的な退職代行サービスにできる事は、使者となり、依頼者の声を会社に伝える事だけです。
有給休暇を消化したい場合には、その旨を会社に伝える事はできますが、会社側から「それはできない」と言われてしまった場合には、その返答を依頼者に伝える事しかできません。
有給休暇を取得したい、残業代を支払ってほしい、といった交渉はできないのです。
なぜなら、弁護士資格を有していない第三者が報酬を得る目的で交渉をおこなう事は「非弁行為(ひべんこうい)」と見なされ、違法行為となってしまうからです。
非弁行為とは
非弁行為とは、弁護士資格を有さない者が、報酬を得る目的で法律に関する仲裁や交渉、代理や鑑定行為を行う事で、弁護士法における違法行為となります。
退職代行サービスにおいては、退職したいという意向を伝えるだけの行為、顧問弁護士が在籍している場合はその顧問弁護士の見解を伝えるという行為はギリギリ合法とされますが、自由に直接交渉ができないのです。
会社との交渉ができる弁護士は依頼料が高額
有給休暇の取得や未払い残業代の請求など、会社と交渉したい事がある場合には、一般的な退職代行サービスではなく、弁護士がおこなっている退職代行サービスに依頼するのが良いとされています。
非弁行為の事は気にせずに、どんな事でも交渉してくれるからです。
しかし、弁護士に退職代行を依頼すると、一般的な退職代行サービスに依頼するよりも遥かに高い費用を請求されるというデメリットがあります。
一般的な退職代行サービスの相場が2,3万円なのに対し、弁護士に依頼すると5,6万以上かかってしまうのです。
新しい退職代行のサービス「退職代行ユニオン」とは
そこで登場するのが退職代行ユニオンです。
退職代行ユニオンとは、合同労働組合(ユニオン)の権限を生かして退職代行を行う外部合同労働組合の事です。
退職ユニオンには、一般の退職代行サービスにはできない「交渉」ができるため、弊社では社内に退職代行ユニオンを発足し、より多くのご依頼者様のリクエストに応えられるようになりました。
企業別労働組合と合同労働組合(ユニオン)の違い
労働組合という言葉は誰もが聞いた事があるでしょう。
労働者の連帯組織で、賃上げや労働条件の向上など、会社側に要求をします。組合員の雇用を維持し、労働環境を改善する目的で、大きな企業には企業内に独自の労働組合があり、社員たちはこの組合に所属します。これが企業別労働組合です。
例えば給料に不満を持っていたり、労働条件に納得がいかなかったりした際に、ひとりだけで声を上げようとしたところで、会社という大きな組織には到底太刀打ちできません。
それが、労働組合で一丸となって会社に要求を申し立てれば、会社側も聞き流すわけにいかず、きちんと対応してくれるという仕組みになります。
企業別労働組合は、企業内にある労働組合なので、その企業に勤める社員しか組合員にはなれません。
勤めている企業に労働組合が無かった場合は困ってしまいますよね。
そんな時に活用できるのが合同労働組合(ユニオン)なのです。
合同労働組合は、複数の企業や異業種の企業に勤める労働者が構成メンバーとなっている労働組合で、企業別労働組合が無い企業に勤める人が入る事ができます。
労働者個人と企業の間に生じたトラブルに関する相談や支援を組合活動の重点としているため、会社に対して何かもの申したい事がある場合に、合同労働組合に入っていれば支援が受けられます。
合同労働組合(ユニオン)のメリットと仕組み
企業別労働組合には無い合同労働組合の主たるメリットは下記2点です。
・1人でも加入する事ができる
・正社員だけでなく、派遣社員や契約社員、パート、アルバイト、さらには管理職も加入する事ができる
誰でも加入する事ができる合同労働組合ですが、それでは実際に組合員が会社とのトラブルを相談した場合、どのような仕組みで動いてくれるのでしょうか。
企業別労働組合の無い企業に勤める労働者と会社との間にトラブルが生じた際に、労働者が1人だけで会社に立ち向かっていく事は困難を極めます。そんな時に、労働者が合同労働組合に駆け込み、トラブルについて相談すると、組合が動き「団体交渉」を会社に持ち掛けます。
会社からすれば、いきなり社外の労働組合から結成通知書が送られてきて団体交渉を持ち掛けられれば驚き、身構える事でしょう。しかし、自社の従業員が合同労働組合に駆け込み、交渉相手とすべき労働組合となった場合には、会社はその労働組合を無視したり、団体交渉を拒否したりすることが、原則としてはできないのです。なぜなら、自社の従業員からの交渉を無視拒絶する事は不当労働行為にあたり、法律違反となってしまうからです。
もしも国から不当労働行為の救済命令が出されたら、会社としては非常に不利な立場に立たされるため、対応する事が賢明だと判断されるのです。
また、実務的にみても、会社が労働組合をいたずらに無視することは、単に問題を先送りするだけでなく、労働組合との間で心理的な軋轢を生み、かえってトラブルの解決をむずかしくすることがあります。
それゆえに、会社は労働組合からの申し出に対して慎重に検討し、それ相応の対応を図らざるを得ないのです。
退職代行ユニオンに退職を依頼する場合の仕組み
退職代行ユニオンがおこなう退職代行は、合同労働組合がおこなう退職交渉です。
したがって、ご依頼者様は一旦弊社の労働組合に加入いただく必要があるのですが、加入の手続きは全て弊社が代行いたします。LINEにて代行依頼を提出いただくだけで、合同労働組合への加入も、退職代行も、退職の際の交渉も、全て弊社が引き受けます。
お問合せいただき、退職についてのご要望をヒアリングさせていただき、ご依頼が確定しましたら料金(19,800円)をお支払いいただきます。
手順はこれだけで、あとは全てお任せください。
退職代行ユニオンに関するよくあるご質問
ここで、お客様からよくいただく質問にお答えします。
Q.労働組合に加入するという事は、組合の運動に参加しなければならないの?
A.労働組合というと、プラカードをかかげてデモのような運動をしている光景を思い浮かべる方も多くいらっしゃるようですが、弊社の退職ユニオンではそのような運動は一切おこなっておりません。
Q.労働組合に加入するのにはお金がかかる?会費などは必要?
A.労働組合に加入するための費用、手続き料などは、全て退職代行サービス費用(19,800円)に含まれております。他に追加費用を請求する事はございませんので、ご安心ください。
Q.退職が完了した後も、加入した労働組合の組合員でいつづけるの?
A.退職が完了すると、自動的に退会となります。この際に退会のための費用を請求する事もございません。
Q.退職代行ユニオンでできる交渉にはどのようなものがあるの?
A.退職代行ユニオンでは、一般の退職代行サービスではできなかった「有給休暇の取得」や「未払い賃金・残業代」や「退職金」などに関する直接交渉ができるようになりました。
また、退職希望日に関しても、これまではご依頼者様の希望を伝える事しかできなかったところ、希望日に退職できるよう交渉する事ができるようになりました。
Q.退職代行ユニオンでできない交渉はあるの?
A.基本的にどのような交渉も対応可能です。ただし、裁判の代理人になる事はできませんので、例えば「セクハラで訴えたい」という場合、あるいは逆に会社側から「損害賠償を請求する」と言われてしまった場合に、裁判で代理を務める事はできません。
一般退職代行サービス・退職代行ユニオン・弁護士の違い
ここで、一般退職代行サービスと、退職代行ユニオン、弁護士による退職代行の3つの方法で、できる事とできない事、料金などの違いを整理してみましょう。
一般退職代行サービス | 退職代行ユニオン | 弁護士による退職代行 | |
退職の意思を伝える・ 有給や退職金などに関する 希望を伝える |
〇 | 〇 | 〇 |
有給取得・退職金・残業代や未払い賃金などに関する交渉 | × | 〇 | 〇 |
裁判の代理人 | × | × | 〇 |
依頼料金 | 2,3万程度 | 退職本舗は一律19,800円 | 5,6万以上 |
整理してみると、退職代行ユニオンに依頼すれば、安価でありながら会社との交渉もできる事が分かります。
裁判沙汰になるような事態になってしまうとなると、やはり弁護士に任せるのが良いのでしょうが、ほとんどの退職で裁判にまで発展してしまう事は滅多にありませんので、まずは退職代行ユニオンに問い合わせみるのが良いでしょう。
退職代行ユニオンに対する世間の声
退職代行を労働組合がおこなう事に対して、世間ではどのような意見が飛び交っているのでしょうか。一例をご紹介します。
(1)
5万も6万もする退職代行サービスに依頼するよりも、個人加盟のユニオンに加入した方が相談も交渉もできるから良いと思っていたけれど、退職代行ユニオンたるものができたとは…!今後こういうサービスがますます発展していくんだろうなぁ。
(2)
そもそも退職代行サービスは非弁行為スレスレの行為だからリスクめちゃくちゃ高くね?と思ってたんだが、ついに労働組合を発足させたのか…。
これなら非弁行為にはならないって事なんだろうけど、目の付け所が良い。
(3)
退職代行は交渉できないから、ブラック企業からしたらただ退職を認めるだけで、有給とか退職金は適当に流せてたんだろうけど、ユニオンを持ち出されると困るだろうな(笑)
退職代行サービスに注目が集まる昨今、退職代行ユニオンは、新しい退職代行の形として今後ますます広がっていく事でしょう。
まとめ
退職代行ユニオンに関して、労働組合の何たるかや、一般の退職代行サービスとの違い、退職代行で会社との交渉ができる仕組み、依頼の流れなどについて解説して参りました。
弊社、退職本舗では、退職代行時に有給や退職金などについて会社と直接交渉できるように、退職代行ユニオンを発足させました。これにより、今までの退職代行よりも幅広くお客様のニーズに応えられるようになり、料金は19,800円という格安のままで、よりご満足いただけるサービスを提供できるようになりました。
退職日や有休、退職金や未払い賃金などに関する交渉をしたいという退職希望者の方は、ぜひお気軽にご相談ください。皆さまの退職後の人生が明るいものになりますよう、全力でサポートいたします。